円筒分水かわうそ探検隊

円筒分水を訪問している記録です。ツイッターやインスタの Kawausobunsuiをフォロー頂くとアップデート時にご案内が流れます!

赤尾円形分水(大分県宇佐市赤尾)

真ん中の3つの筒がかわいい円筒分水

円のど真ん中に噴き出し口がないのは松江で見ましたが、3つの筒が並んでるのはここだけではないでしょうか。ちょっとかわいいです。注水の時期でない時しか見られないのかもです。

耶馬渓から院内に連なる山並みに降った雨がひとつ溜池を経て庄池にためられ、その直下のこの赤尾の円形分水工へ。そこで2方向に分水されています。

堤堰に設置された碑によれば、庄池は江戸時代の正保慶安年間に工事着手、天保14年(1843年)完成。その後の老朽化に対し1980年(昭和55年)工事着手。総事業費1億8000万円、5ヶ年の歳月を経て1985年(昭和60年)に完成したのものだそうです。

円筒分水はそのころ作られたのではないかと想像しています。

(上)1985年(昭和60年)の大改修工事記念碑から円筒分水を眺める

(上)円筒分水から庄池の堤堰を眺める

流水がない時期の訪問でしたので取水/用水の様子は確認できませんでしたが、庄池から斜樋で取水し円筒分水直前で落としてサイフィンで上げる方式に見えました。

但し3つの筒(うち1つは通水を止めてあるような??)とのつながりはまた通水時期に訪問して確認したいと思います。もしご存じの方がおられましたら教えて下さい。

円筒分水から北に下る流れは周囲の農地を潤しながら、下流の赤尾古池に達し、そこから石井川、五十石川、犬丸川となって中津の海に注ぎます。その流域の水の一部を担っている事になりますね。

(上)円筒分水横から下流を眺める。遠くに赤尾古池が見える。

流域のお米はコシヒカリヒノヒカリなど。特にヒノヒカリは、その作付面積は全国でNO.1!

 

次回は流水のある時に来て3本の筒の秘密を探りたいと思います。

 

データ

名称:赤尾円形分水
住所:大分県宇佐市赤尾
方式:全周溢流式
水源:庄池
用水:2分水。
竣工:1985年(昭和60 年)
管理:庄敷田委員会

 

ダムデータ
名称:庄池ダム
住所:大分県宇佐市赤尾
方式:アースフィルダム
水源: 耶馬渓~院内の山脈

堤高/堤頂長/堤体積 :10.3m/270m/?千m3
流域面積/湛水面積 : 177ha  /?ha
総貯水容量/有効貯水容量 : 195千m3/?千m3
用水:石井川流域
竣工:1985年(昭和60 年)
本体施工者   
ダム事業者   大分県、庄敷田委員会

管理:庄敷田委員会

その他:ヘラブナ

碑文
県営老朽溜池整備事業庄池改修工事の施工に当たって
庄池は正保慶安年間に築堤に着手、天保14年辰池成と記されており今から320年前民意を用いて完成されたものである。その後数との修復が加えられ度重なる災害旱魃にも拘わらず農作物を守り民生の安定をもたらした。
而後とも年を経るに従い老朽化が加わり貯水能力も低下したため、庄敷四委員会の蹶起により更に県当局、宇佐土地改良区の慫慂もあり昭和55年11月改修工事に着手総事業費1億8000万円、5ヶ年の歳月を経て茲に完成を見たのである。受益面積177ヘクタール、総貯水量19万5000立方メートルである。更に現在施工の大規模圃場整備事業と和まって近代農業をめざし田園都市としての発展を期待して其の沿革を記し碑文とする。
昭和60年3月吉日 大分県議会議長 本田睦治 撰

 

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