熊本の通潤橋は笹原川の水が小笹円形分水を通り約6kmの水路を経て流れる日本最大級の石造りアーチ水路橋です。それが土木構造物として国内初の国宝指定だそうです!素晴らしいですね!
江戸時代に2万人以上の人手をかけて造られて、熊本地震の際にも修復を重ね、今も白糸大地を潤しています。
土木、円筒分水、水路などとそれを維持することに関心があるので、3月、6月に山都町の棚田の水周り維持にささやかなお手伝いに参りました。
(上)水路の清掃のため水を抜いた小笹円形分水。レアな姿かも。
水路の泥を掻き出す「井手さらい」や水を堰き止めるおそれがある水路脇の草を刈る「井手切り」を小笹円形分水から通潤橋までの全長6kmの水路で行いました。
(上)6月の水路整備
地元の方が草刈機で刈っていき、その後ろから我々お手伝いが水路に落ちた草をかき揚げていきます。自分の身長より深い水路に降りて、障害物を避け、隧道に潜り。。井手さらいのときも大変だと思いましたが、今回もまた大仕事。腕が、腕が上がらない。。
(上)3月の水路整備
とは言え私は気楽な立場。地元の方々はどんなに大変だろうとやめるわけにはいかないのだから頭が下がります。
今回の国宝の指定は、このような地元の方々の地道な努力が背景にあってこその事だと実感しました。
同時に国宝に指定されたということで維持・管理には今まで以上に負担が掛かる可能性もあり…。観光客への対応での負担なども頭をよぎります。
観光だけでなく水路の維持管理やこの土地そのものに関心を持つ人が増えるとよいなあと思いました。