3方向に分水するダイナミックなかっこよさの扇形分水
伊吹山源流の姉川の水取り入れる為に奈良時代に出雲出身の人たちが開拓しその後1300年も使われてきた用水「出雲井(いずもゆ)」。昭和25年の台風で20もの井堰が流出してしまったのを機に3年をかけ姉川合同頭首工が完成した。この小田(やないだ)分水も同時期に完成し公平な水の分配を行っている。
「円筒」分水ではなく扇型ですが、同じ分水の機能で水を3方向に分けている。そのうち一つは井ノ口円筒分水工にも給水。
何と言っても豊富な水量の迫力と扇形の美しさ
出雲井からの水路には勢いよく水が流れとても美しい。柵など無いので、ちょっとどきどきします。
伊吹山が背景なのもかっこいい
井ノ口円筒分水へと流れる水路
この水が潤す地域は米原市、長浜市など。概ねJAレーク伊吹の地域です。
この地域では主にコシヒカリ!みずかがみもトライされています。
そして特産品としては、ひらたねなし柿や金太郎まくわ、赤丸かぶ、小菊などがあります。
データ
名称:小田(やないだ)分水工
住所:滋賀県米原市小田
方式:背割分水工。水路から一旦扇型のため池的エリアに広げる、また分水時に水を落とす越流タイプで上下水流の大小の影響を受けにくい構造となっている。
水源:姉川合同井堰から出雲井経由
用水・分配: 上井(山東町)、下井(山東町)、郷里井(長浜市、浅井町)の3分水。
設置当時は、坂田郡伊吹町(現米原市)24.9ha、山東町(現米原市)425.5ha、東浅井郡浅井町86.4ha、長浜市319.7haの計856.5haに灌漑していた。2006年時では668ha。
設立:1953年(昭和28年)
管理:姉川沿岸土地改良区