円筒分水探検隊

円筒分水の訪問記録・紹介です。全国円筒分水地図もあります。ポイントをクリックすると写真や関連ページのリンクも。

毒沢円筒分水工(山形県尾花沢市)

見通しの良い高台にたたずむ円筒分水

正式な名前はよくわからないのですが場所の名前で毒沢円筒分水工と呼ぶこととしました。円筒分水好きに広く知られたのは最近のことかも。「円筒分水ドットコム」さんにリストアップされておらず(2024.6.10現在)、Twitterに初めて情報が載ったのが2020年くらいでした。

でもこんなかっこいい円筒分水が知られてなかったのは不思議ですが、まだまだ未知の円筒分水があるのではと楽しみになります。

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最上川が新庄の方から猿羽根山をさけて回り込み大きく蛇行するところが毒沢。その高台にあります。

すぐ西側の最上川から揚水して供給される水は豊富。田植えの時期はどばどばでした。

ネット上には情報がないのですが、円筒分水から下がった毒沢地区の中心に「毒沢地区土地改良事業」の記念碑がありました。それによれば1982年(昭和57年)に大谷地、新田場、袋、荻日原、ヲカミ、丁原、鳥捕場、山崎、前田、堰の上、上の台、植松の圃場50.7ヘクタールの土地改良事業が完了した事が記されています。円筒分水もその時に作られたのではないでしょうか。

 

ネットを調べてみると1980年(昭和55年)に圃場改良事業に先立って地域の遺跡の調査が行われた時の調査書が見つかりました。それによれば、この地区にはいくつもの縄文時代の遺跡があり、調査で土器片や石器が見つかったとの事。縄文時代からこの地に住んでいた人がいて同じ風景を眺めていたのだと思うと不思議な気分でした。



毒沢には尾花沢のインターから行きました。インターには山形が誇る尾花沢のスイカに関係したものがたくさん。まだスイカはシーズンではありませんでしたがスイカ関係とシーズンが始まったさくらんぼを買って帰りました。おいしかったです。

 

データ
名称:毒沢円筒分水工(仮)
住所:山形県尾花沢市毒沢
方式:全周溢流式
水源:最上川(揚水)
用水:2方向分水 
受益地:毒沢地区(大谷地、新田場、袋、荻日原、ヲカミ、丁原、鳥捕場、山崎、前田、堰の上、上の台、植松の圃場50.7ヘクタール)
竣工:昭和57年(1982年)?
管理者:毒沢土地改良事業(?)

 

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【お知らせ】6/22(土)~6/24(月)、6/29(土)~7/1(月)に恵比寿のギャラリーDEN+(デンタス)で『円筒分水写真展』を行います。お時間あれば!

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